引越しするということは、今まで住み慣れたうちを離れるということ。そこには、いままでの家族の思い出があります

引越しのときの家族の年齢

引越しと家族の思い出

引越しされた人は、少しはわかるかもしれませんが、引越しするということは、当然今までの家を離れるということ。そこには、これまで家族の思い出がぎっしり詰まってたりします。そこに置いてある家具の位置、椅子の足で削れた床。落書きのすこしだけのこった壁。テレビの裏に落ちてしまったおもちゃ。窓ガラスに貼られた、日に焼けたシール。とっと化粧板が割れかかってしまったタンス。こういった全てに思い出がある。引越しが決まると、タンスにあった服がしまわれ。散らかっていたおもちゃも箱にまとめられ。椅子にかけられたカバーも取られ。すべてがこれから移動するんだな、という準備に入ってしまう。そして、家を狭くしてしまっていた家具たちが、全て外に運び出されてしまった部屋は、想像以上に、広くて、寒くて、寂しいものであることに気づいたりする。引っ越したからって、すぐにまったく戻らなくなる、ということもなかった。引っ越したところが、そんなに遠くなかったのと、まだ少しだけ荷物が残っていたりしたのとで。そしてある日、みんなで外食をした帰りに、最後の荷物をとりに戻った。その真っ暗な部屋。真っ暗な時は、カーテンがしまってて見えなかったはずの部屋。部屋が見えているのに、そこにあったはずの生活のあとは、全くない。

そんな景色を見て、思わず泣いてしまった。今までの思い出が、なぜか思い出せない。そこにない、これまであった景色が。そんなことを、まだ小学生だった自分は感じていた。でも、また次の新しい家に、おなじような思い出を作ることになるのだろう。